新しい働き方を求めるシニアの方、雇用形態について確認しましょう。
正社員と非正規社員の違いはなに?
正社員の特徴について整理すると、主に以下のような特徴が挙げられます。
- 終身雇用:就職した会社で定年までずっと働くこと
- 正規雇用:フルタイムで定年まで雇用期間を定めず働くこと
- 年功序列:年齢とともに給料が上がる
最近では、正社員よりも短時間で働く「短時間正社員」という制度もできているようです。
非正規社員は正社員以外のもの全てを指します。
働き方いろいろ。非正規社員
非正規社員は6つの雇用形態があります。具体的にどんな働き方なのでしょうか。
1.パート/アルバイト
正社員よりも短時間に働くのが特徴で、給与が正社員とは異なり、時給であることが多い。
2.派遣社員
派遣元会社と雇用契約を行い、会社に派遣された先の指示に従って働く形態。
3.契約社員
正社員と異なり、予め雇用期間が定められます。よって更新などをしない限り、期間が終われば、労働契約が自動的に終了。
4.臨時社員
雇用期間・労働時間・給与などの条件を企業と個別に契約して、比較的短い期間で就業する社員。パートタイマー・契約社員・嘱託などの呼び方もあるが、厳密な区別はない。
5.嘱託社員
待遇や条件は各企業によって様々。
6.その他
働き方は様々であり、上記の5つに属さないタイプの働き方も近年では増えています。
嘱託社員とは?どんな働き方?
定年後に再就職を考える方がよく選ばれるのが嘱託社員です。なにが違うのでしょうか。キャリアパーク!転職(2017年12月27日更新)記事によると次の通りです。
「嘱託社員の明確な定義はありません。嘱託社員と求人票によく記載されていますが、この雇用形態は法律で定められたものではありません。そのため、待遇や条件は各企業によって様々です。正社員に次ぐ準社員という立場のところや、定年退職後に再雇用する人を嘱託社員としているところもあります。
一般的に、嘱託社員という呼び方は、大きく次の2つに使われます。
- 医師や弁護士など特殊なスキルを持ち仕事を依頼された社員
- 定年退職後もう一度雇い入れる社員
ただし、2の嘱託社員は「労働契約」にあたりますが、1のように会社の依頼で仕事をする嘱託社員は請負契約となり、労働基準法の適用外です。
嘱託社員とは正社員ではなく臨時といった意味合いが強いことも忘れてはならないことです。
上記の他に市役所でも嘱託職員というものがありますが、その定義は、「嘱託職員とは常勤職員のうち、定年退職又は勧奨退職したものを単純な労務に従事させるため、期間を定め雇用されるものをいう」そうです。
つまり、正社員ではなく臨時で雇用期間に制限のある社員を「嘱託社員」と呼ぶ傾向にあるようです。」
契約社員とは「雇用期間に定めがある」従業員のこと
雇用契約で定めた期間だけ働き、契約期間が終了した時点で更新しなければ別の仕事に移ることができます。この契約の形態を「有期雇用契約」といいます。
大規模修繕工事新聞、小西道代氏:労務管理/雇用側の労務知識によると、次の通りです。
「労働基準法では、有期雇用契約の上限を最長3年と定めています(60歳以上など一定の場合に限り5年)。これは、1回の雇用契約期間のことであり、更新を繰り返すことで通算の雇用契約期間が3年を超えること自体は違法ではありません。そのうえで、通算雇用期間が5年を超えた場合に、本人の希望により、次の雇用契約を有期雇用契約ではなく「無期雇用契約」に転換できるルール(無期転換ルール)があります。原則として、有期雇用契約のときの労働条件はそのままに、雇用契約の期間に定めのない「無期雇用契約」となります。会社によって無期雇用契約転換者の労働条件は異なりますが、「無期雇用契約」によって完全に正社員と同じ立場にならない例が多いようです。」
転換を希望するときの手順や無期雇用転換後の労働条件については、事前に会社のルールを確認しましょう。
企業によりますが、別の呼称の就業形態も「契約社員」に含まれていることもあります。「準社員」・「嘱託」・「非常勤」・「臨時社員」は、多くが有期雇用契約を結ぶ「契約社員」であるケースが多いようです。
求人情報や雇用契約条件で示された就業形態の呼称がどんな働き方を指すのか、必ず確認する必要があります。
自分にとってどれが最善ですか
どの働き方がよいのかは、人によって異なります。自分の置かれている状況・環境をよく把握し、それに合った働き方をすることが大事です。状況・環境に合わせて、自分ができることをしっかりやる。それが最善の働き方です。
- フルタイムで働きたいが親の介護で時間が取れない。空き時間にパートで働く。
- 定年退職をしたが、何をしていいかわからない。これまでの仕事はやりたくない。
- 派遣で働いているが、今後のことを考えると心配。正社員で働きたい。
などその人の置かれている状況は千差万別です。どんな働き方が良いのか、正解はありません。自分の置かれている状況・環境をよく把握し、自分で納得して決めることが大切です。そのためのご支援は埼玉しごとセンターでさせて頂きます。まずは相談コーナーをご利用ください。お待ちしております。
最終更新日:2021年03月30日