新たな始まりに向けて
キャリアコンサルティングは、仕事を探すことが目的と思っていませんか?
人生には就職、転職、退職などの仕事における変化や、結婚、出産、離別などの変化・転換期が、どなたの人生にも訪れます。このような生活が変化する転換期にこそ、コンサルティングが有用です。転換期や過渡期は「トランジション」と呼ばれ、このトランジションは物事が移り変わる過程であり、不安・こころの揺らぎや葛藤を抱えやすい時期です。
一見、辛い状況に思えますが、このトランジションは新たな始まりであり、今までの自分から別の自分に変わる・自分自身が成長するチャンスでもあるんです。
トランジションを乗り越えるためのプロセスを確認してみましょう。
~第1段階:何かが終わるとき「終焉」~
現在の状況、自分の置かれた状況ややり方や人間関係を終わらせることで、手放すことから始まります。予測している場合もあれば予期せぬ場合もあり、今まで馴染みのある状況を手放すということは簡単にできるものではなく、心理的に大きな変化が生じます。
~第2段階「中立期・ニュートラルゾーン」:混乱や苦悩の時~
過去の人生と将来の人生のはざまで、自分の中で再方向付けの時期です。この時期は迷いが生じて混乱や苦悩や虚しさを抱えます。この時期をどのように過ごすかが重要で、落ち着かず混沌とする時期が必要性であると認めること、一人になれる場所と時間を確保すること、本当にやりたいことを見つけるなどで、ニュートラルゾーンを早く切り上げることができると言われています。
~第3段階「新たな始まり」:新しい何かが始まる~
新しい何かが始まるときであるものの、印象に残らない形で始まります。新しいことが始まる兆候は「何かが違う」で、これは今までと違う新たな価値観や人間関係への気づきや、自分の思いを捉えなおすことや本当の自分自身になっていく段階です。新しい始まりには不安がつきものですが、結果だけを意識せずにプロセスを大切にしてください。
予測できるトランジションへの対処は比較的容易ですが、予測なしに訪れるトランジションは心や感情の揺らぎ幅が大きく復活までに時間がかかり、次へのステップへの妨げとなる場合があるので注意が必要です。トランジションのプロセスを経て新たな始まりへの準備・成長のチャンスに変えるために5項が述べられています。
・焦らない
・「何とかともかくしなくちゃ」という気持ちで行動しない
・自分のやり方を大切にする
・変化の良い面と悪い面の両方を考える
・話し相手を見つける
特に、5つ目の「話し相手を見つける」。コンサルティングを行っていると、複雑な仕事の環境や心中を安心して話せる場がある方は少ないように感じます。話し相手=方向性の相談場所として、キャリアコンサルティングをご活用してはいかがでしょうか?
学生から社会人へ、最初の就職・転職、配置転換などは、さまざまな感情の揺らぎや迷いが生じやすい場面です。トランジションはどなたにも起こる転換期、ご自分が成長できる・納得する方向性を見出すために、埼玉しごとセンターのキャリアコンサルティングをご活用下さい。
キャリアコンサルタント Y・A
最終更新日:2023年02月25日