派遣で働く メリット・デメリット | 埼玉しごとセンター

派遣で働く メリット・デメリット

埼玉しごとセンタートップ派遣で働く メリット・デメリット

「派遣」や「紹介予定派遣」に関するご相談が時々あります。既に派遣社員として何年も働いている方がいらっしゃる一方で、複雑で不安だと敬遠される方も多いようです。

「派遣」という雇用システムは第二次世界大戦後に米国で生まれ、1960年代後半、日本に上陸しました。分かりやすく言うと人材のレンタル=「必要な時だけ必要な(自社の)人材を(他社に)貸し出すシステム」です。特殊な雇用形態である為、日本では派遣労働者の保護を目的に「労働者派遣事業法」が制定され、派遣ビジネスを行う場合には厚生労働省の許可を得ることが必要です。

当初「派遣」は「火事場の火消し」とも言われ、企業は専門職の派遣社員を必要な時だけ活用していたのですが、時代の変化と共に職種の幅が広がり、長期の活用も増えました。「派遣法」が頻繁に改定されてきたことも、「派遣」を分かりにくくしているようです。

 

派遣のメリット

派遣社員とは、派遣会社(派遣元)に雇われながら、別の会社(派遣先)で働く人のことです。

派遣元と労働契約を結び、給与も派遣元から支給されますが、働く場所は派遣元ではなく、派遣先の事業所です。具体的な業務の指示を派遣先で受けながら、契約の範囲内で業務を行います。

派遣元に登録して希望する仕事内容・場所・期間等を伝えると、派遣元がマッチングをしてくれます。自分で求人を探し応募書類を作成する手間が省け、パートやアルバイトに比べ時間給が高いことも魅力です。企業側にとっては採用の手間が省け、必要な人材をスピーディに調達できる点がメリットです。

 

派遣の種類は3つ

1.登録型派遣 (有期雇用派遣)

一般的な派遣です。派遣元に登録し、派遣されている期間だけ派遣元と労働契約が結ばれます。派遣先との契約期間が終了すると派遣元との雇用契約も終了します。日雇い派遣のように短い仕事もありますが、長期でも同一企業の同一部署では原則最長3年までです。自分のライフスタイルに合わせて希望の時間帯や場所、仕事内容や期間などを選ぶことができます。

2.常用型派遣 (無期雇用派遣

派遣元の社員として派遣先で働く派遣社員です。一つの派遣先で仕事が終了しても、派遣元との雇用関係は終了しません。次の派遣先がみつかるまで給与が支払われるので、安心して働くことができます。専門性の高い技術者派遣などが典型的な例ですが、最近は経理・人事などの事務系や、介護など福祉系でも、スキルと経験を有する人の常用型派遣があります。

3.紹介予定派遣

派遣先の社員になることを前提に派遣されます。派遣期間は試用期間とみなされ、最長6ケ月間です。この派遣期間内に派遣先と派遣社員が合意し採用となれば、派遣先で直接雇用されます。派遣期間に働きながら社風や仕事の詳細を知ることができるのでミスマッチを減らせます。また自力で就職が難しい大手企業や有名企業に就職できることがある点も魅力です。

 

派遣のデメリット( 注意点 )

1.登録型派遣

派遣期間の制限(3年)があり、ずっと同じ企業で働き続けることは出来ません。仮に3年毎にいろいろな企業で派遣就労しても、「ボーナスがある」「年功序列でポジションが上がり賃金が上がっていく」正社員と比べると、年齢が高くなるにつれ年収や待遇面で不満を感じるかもしれません。

2.常用型派遣

派遣元に定年まで雇用されますが、派遣元の正社員とは異なります。雇用形態は派遣社員なので、一つの派遣先の業務が終了すれば、次の派遣先に派遣されます。自分で探す必要がないのはメリットかもしれませんが、勤務時間・場所や契約期間を自由に選ぶことができず、希望しない派遣先を紹介される可能性があります。

3.紹介予定派遣

派遣期間(=試用期間)後に派遣先から採用されなければ、他の会社でやり直すことになります。また、派遣先の社員といっても正社員とは限りません。社員となった後の雇用形態や給与・有給休暇等の条件は、派遣元が最初に提示します。しっかり内容を確認し、納得の上でスタートしましょう。

 

いかがですか?「派遣」のメリット・デメリットを正しく理解し、長い職業人生の中で上手に利用してみてください。

以上 

若者コーナー
キャリアコンサルタントYT

最終更新日:2021年10月19日