
定年または定年が近い年齢での再就職の場合、契約社員やパートといった雇用形態の場合や、年下の正社員のアシスト的なポジションの職に応募する方も多いのではないかと思われます。
その場合、若者の転職時における職務経歴書の書き方と同じではなく工夫が必要です。人事職の経験をもとに注意点をまとめました。
【1】職務経歴
いままで経験してきた職務内容を記載するのですが、応募先が求めている職務内容に関連する実績や経験や資格がわかり易い様に記載しましょう。転職をされている場合はもちろんですが、転職以外でも社内で職種変更や役職の変化等があったのではないでしょうか。
初めて職に就いてからの時系列順ではなく、近々の職歴から書くことも効果的です。複数の職歴がある場合は、まず「今回の応募に関わる職歴」を具体的に丁寧に書き、そのあとに「それ以外の職歴」を簡潔に書くという方法もあります。
求められている職務内容と関連の薄い内容を長く書くことは、逆効果になる場合がありますので注意してください。
【2】略歴・自己ピーアール
① 謙虚な姿勢
自身の業績やスキルを書く際は、謙虚で誠実な姿勢を心掛けましょう。
立派な業績も自分ひとりで作りあげたものではなく、関係した他者やチームメンバーの協力のおかげではないでしょうか。
チームワークやリーダーシップに関するエピソードを添えることで、コミュニケーション力やマネジメント力を評価してもらえる可能性があります。
② 過去を振り返り学ぶ姿勢
特筆すべき業績がないという場合は、自身の経験を振り返り、そこで学んだことを表現しましょう。
失敗は誰にでもあり、同じ失敗を繰り返さない様に工夫してきたのではないでしょうか。
その経験とその後の行動から、学習意欲や成長志向が有るという好印象につながる場合もあります。
③ ポータブルスキル
経験のない職務に応募し、関連するスキルを書くことが難しいという場合は、業界や職種が異なっても活かせる「人としてのスキル」をピーアールしましょう。
長年、公私に渡り、様々な困難や変化に対応してきたのではないでしょうか。
その職に関する専門知識や実務経験がなくとも、新しい仕事への適応力が高いと判断される可能性があります。
【志望動機】
その職への熱意・やる気を伝えましょう。
多くの求人の中から、そこに応募することにした理由、このさき進む道に自身の「思い」があるのではないでしょうか。
応募先としては、求める職にぴったり合う人はおらず、近い職務の実務経験がある方でも入職してから何かしら習得してもらう必要があります。一生懸命に努力するという姿勢が重要なポイントになると思います。
経験してきた職務内容・退職理由・自己PR等の内容に一貫した流れがある職務経歴書は、違和感なく受け入れやすいと私は実感しています。しかしながら、これらをA4二枚程度の書類に表現することは、容易ではないと思います。
お困りでしたら、ご相談に来ていただけますと幸いです。
ミドル・シニアコーナーコンサルタント H・H
最終更新日:2025年03月05日