就活はストレスフルな活動、だから肯定的な側面に目を向けよう
就活の相談を受けていると、「自分のことなんてどこも受け入れてくれない」、「今の志望先でいいのかわからなくなった」など就活に疲れてしまったという話を聞くことがあります。このコラムをお読みのみなさまはいかがでしょうか。すでに就活を辛いと思う人は対処法として読んでください。また問題ないと思う方は予防としてお読みください。
〇就活のストレス
就活の場面では、次のような原因からストレスを感じることがあります。
・見通しがたちにくい
自分の望む企業に採用されれば終わりですが、それがいつになるかはわかりません。わからないことは不安につながります。
・ネガティブな体験が続く
自己分析、面接など様々な場面で、自分の短所、辛い思いをしたことなど、否定的なことを思い出すことになります。 就活はマッチングなので、求職者が悪いわけではありませんが不採用と言われればショックを受けます。また長引くと「自分がダメ」、「いらないと言われた気がする」と否定的な気持ちが強くなります。
・孤独な戦い
あなただけの活動です。周囲や家族にはわかってもらえない思いや活動もあるかもしれません。
・強い緊張感、疲労感を伴う活動
たとえば面接、身体にもこころにも力が入ります。ひとつの面接でもくたくたになると思います。そんな体験が続きます。就活におけるストレス場面は他にもたくさんあります。ストレスにさらされていると否定的な気持ちがうまれやすくなります。しかしこの気持ちは、甘えでもさぼりでもなく、耐え続けた疲労からうまれています。
〇肯定的な側面に目を向けよう。
・肯定的な働く目標を再確認する
ストレスフルな就活では自分の働く意味を見失うことがあります。その場合は、あらためて自分が働く目標やメリットなどプラスの側面に目を向けてみましょう。内容は具体的なほどよいでしょう。
Ex:「この仕事に就くことで誰かの役に立つことができる」
「働いて、行きたいと思っていた場所に旅行する」など。
・自分の肯定的な部分に目を向ける
確かに就活は否定的な側面を思い出さなければなりませんが、同じくらい肯定的な側面も必要です。自己アピールにつながる体験、自分の長所、就職への希望など前向きなこともたくさん考えましょう。他人と比較せず、あなたの中にある経験をプラスのことと見てみましょう。
・自分をねぎらおう(自己肯定しよう)
個人的には自分のことをねぎらうことがもっとも重要な方法だと思います。やらなきゃいけないから、特別なことはしていないからと思うかもしれません。しかしあなたがしていることは生きていくうえでとても大切なことです。また上記のようにストレスに耐えて取り組んできた努力です。だからこそ、自分をねぎらってください。やり方は次のように、今、取り組んでいたことやしてきたことをそのまま自分に伝えましょう。
「今日は苦手なグループワークに取り組んだ。自分なりに発言できたと思う。よくやった。」
「もっとたくさん見つけたかったけど、気になる求人をひとつ見つけられた。だから一歩進んだと認めよう。」
いかがでしょうか。ここまで読んだ方は、「最後まで読んだぞ!」と自分のことをねぎらいましょう。就職した後も自分をねぎらうことはとても大事なことになります。これからも継続して自分に肯定的な声をかけていきましょう。
臨床心理士(公認心理師):YT
最終更新日:2023年09月28日