就職活動における工程において特に重要な選考過程は2つあります。
1つ目は書類選考のための応募書類の作成作業です。面接に繋げるための重要な選考書類である履歴書・職務経歴書となります。
2つ目は二次選考段階の工程とも云える面接です。ミドル・シニアの方の面接選考としては多くても2次面接ぐらいまでです。新卒者(既卒3年以内を含む)の場合は3次~4次・最終など多く、面接の中身もグループ(集団)、グループ(少数)、個人など形態も様々です。
応募書類作成におけるポイントについては以前に掲載していますので、ここでは面接についてのポイントやケース対策について紹介したいと思います。まずは再就職のための就活における面接に関する2つの課題について整理していきます。
1. 応募する求職者と求人側でミスマッチが起きている。
① 求人側が求めている応募者との乖離がある(年齢・性別・役割・経験・スキル働き
方・雇用形態など)
② 再就職に伴う新しい環境におけるやる気・心構えを面接でアピールしないと興
味を持っていないと思われてしまう。
2. 面接に不安を感じている人が多い。
① 初めてまたは久しぶりの面接で何をすればよいか解らない
② 緊張しやすいタイプである
③ 過去にうまく答えられなかったことがあり苦手意識がある
④ 転職理由など、どう答えたら良いかわからない質問がある
⑤ どんな質問があるか不安である
⑥ 面接までは進むが内定に繋がらず自信を無くしている
以上については、個別相談にて私のクライアントからも良く相談を受ける実例に該当しているものです。クライアントの就活状況の傾向としては「転職回数が多い方、リストラによる突然の解雇、人間関係のトラブルによる自己都合退職」などの方が上記課題を抱えるケースが多いです。
次にどう対処していけば良いのかについて説明していきます。といっても具体的ケースとしての細かい解決方法は個別相談でしか対応できませんので、ここではどう関わっていけば良いのかのメソッド(方法)について紹介しております。
課題1.①ミスマッチへの対処策⇒経験した仕事の内容を具体化する。
自分の職務経歴における経験・スキルをレベル分け(広さ・深さなど)具体的に
実績や成果についてエピソードなどで伝えられるように職務経歴の棚卸しを
する。
②新しい環境への心構えへの対処策⇒自分のパーソナリティー部分の具体化
自分の人間性・長所などの特徴を客観的に把握し、具体的に伝えられるよう
に整理する。
課題2.「面接に不安を感じている」への対処策(項番①~⑥の共通)
①対策として実行するために必要な予備知識を学ぶ
面接の知識や対策に関するスキルを個別の就職相談や就職支援セミナーを受
講し、体系的な知識だけではなく自分の弱点の克服や改善点などの自己理解
に繋げる。
②セミナーや個別の就職相談などにてロールプレイなどの模擬練習を経験し、
実践感覚を身に着ける。
補足事項としてクライアントの面接課題のケース紹介とポイントについて説明します。
◆ケース1(退職理由の原因がパワハラ等人間関係のトラブルの場合)
面接の質問で何故前の会社を辞めたのかは、採用側企業が関心を示す必ず聞く質問です。
答え方のポイントは、すべて正直に話しても相手に信じてもらえるか判らないことです。
面接官は納得できる説明がないと「本人(応募者)にも問題があるかも知れない、わが社でも問題児になるかも・・」となり敬遠されることがあります。
◆ケース2(自分の長所・短所等の特徴を客観的に整理しておく)
自分のことなのに整理しておかないと、「突然聞かれて焦ってしまう」や「整理できないまま話がきちんと伝わったか不安」の言葉を良く聞きます。
長所と短所は繋がりを持った説明をすると誤解の無い伝達ができます。
(例文):長所〇〇です、ただ時々度を越してしまい△△となってしまいますが、そうなら
ないよう気を付けています。
ミドル・シニアコーナー
キャリアコンサルタント:MA
最終更新日:2021年09月01日