働く上で相談することのメリットについてのコラムを4回シリーズでお送りしています。
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第2回目のコラムはこちら
複数の視点から、自分の課題の整理や解決のヒントを得られる
これは第2回目でお伝えした「知らないことを知ることは難しい」の回答になるでしょう。「ひとつは、あなたの話を聞き、コンサルタントがあなたの気づかなかった範囲や課題、やり方をフィードバックします。もう一つは、説明する、文字にするなど表に出すことで、相談者自身もの頭の中で混乱していた情報を整理しやすくなるという効果があります。そのため、相談を受けることで就活や就労における課題を整理し、解決策を見つけやすくなります。
ちなみに埼玉しごとセンターでは、キャリアコンサルタントという産業分野の国家資格を持ったコンサルタントが相談を受けています。当所は1対1の相談だけではなく、多人数でおこなわれるセミナーも実施しています。そこでは、書類の書き方、面接の受け方、企業説明会のような基本的な内容から、ストレスマネジメントやアサーションコミュニケーションなど就職してからも有用性の高い内容も実施しています。
相談は、不安な気持ちを緩和する力がある
こちらも第2回目でお伝えした「就活や就労には、人の特性がマイナスになってしまうことも…」の回答になります。自分一人の意見では人間、不安や心配になります。しかしそのとき誰か他の人の意見を聞き、肯定されるとその不安は緩和されます。それが専門家からの意見であればなおさらでしょう。就職相談を受けることで自分の考え方や就活の進め方や働き始めた後のことなど、小さな不安でも構わないので‟相談”してみることで、気持ちは楽になるでしょう。
なお、ストレスに関する研究では、“相談すること”は全世界的に非常に有効な方法だと結論付けられています。そしてこの方法は子どもから大人、そして高齢者を含めたすべての世代を通しても自身の抱える問題の解決に有効な手段でもあります。
今回は、“相談”についての価値や効果について説明しました。あと1回だけ続きます。相談をするにあたって知っておいてほしいことを説明しますので、読んでください。
文責:埼玉しごとセンター 心理相談担当
臨床心理士および公認心理師より
最終更新日:2021年03月30日